
ISSの生徒たちに大泉中卒業生が伝えるCEW 2014年は7名が講演
現在の私は、宇宙(観測衛星)から見える地球画像の処理・解析を行い、地球の健康診断を行う仕事をしています。 最初に勤めた会社は総合商社でしたが、人工衛星のセールスマンや、シリコンバレー・NYの駐在員、IT企業と色々なことを経験してきました。 その私が何故今の仕事にたどりついたか、たくさんの失敗も包み隠さずにお話ししたいと思います。
区(市)役所の仕事はどのようなものか。 何をするところで、民間企業や国の行政とどう違うのか。 市役所の仕事の課題の一つである民間と行政の役割分担、公私の役割分担の事例を通して、 地域を経営するとはどういうことか、自治・民主主義についても考えてもらう。 あわせて、「働く」ということの意味、社会に貢献することの意味を一緒に考えてもらう。
NTTの海外事業に長く携わり米国在住7年以上の経験で事業運営や外資買収も手がけました。 その後、通信工事会社に移りアジアの事業立ち上げを経験。 現在は人材派遣と業務請負の会社の経営を担っています。 いっぽうで、中小企業診断士として、起業から経営革新、事業再生など様々な場面での中小企業のコンサルティングを行っています。
ひとが死ぬときに必要な「生きる力」「生かす力」と「支える力」。講義では、緩和医療の現場で死を迎える患者さんの立場だけでなく、つらい別れを体験する家族の立場、それらを支える医療従事者の立場を紹介して、中学生がこれから先の人生に必要とする「自らが生きる力」と「大切な人を活かす力」について、ともに考えることとします。さらに、これをプロフェッショナルとして支援する医療従事者のもつ「ひとを支える力」についても紹介して、出来れば医療に進む動機として受け止めてもらえばと考えております。
建築の設計と 現場監理(主に住宅)をする設計事務所を開いて 今年で25年目になります。 画像をお見せしながら 仕事の内容と楽しさ、難しさなど お伝えできればと考えています。
大学卒業後は銀行で総合職1期生として働いていました。現在は、料理教室を主催しながら、料理本の出版や雑誌へのレシピ掲載など、食に関する仕事をしています。どのようにして今に至ったか、食事の大切さ、食を通じて広がった世界の話などをしたいと思っています。
映画の買い付け、宣伝、配給、興行の仕事をしてきました。今は子ども向けの映画教室も開催しています。仕事の内容を簡単にお話したあとに、短編映画(8分)を鑑賞。映画にまつわる簡単なワークショップや、 映画のおもちゃを作ってみたいと思います。
★★★
CEW(Career Education Workshop)担当の野村です。
今年のCEWは2014年12月15日(月)午後に国際中等教育学校で開催されました。
当日の講演だけでなく、泉旺同窓会の母校支援活動に位置付けて取り組んだことについても
経緯と感想を書いてみます。
【泉旺同窓会での検討】
同窓会は「会員相互の交流」と「母校への支援」を主な活動としていますが、過去には「学校運営に必要なモノの寄贈」を実施していましたが、ここ数年は具体的要請もなく停滞していました。
そこで「モノではなくて学校が必要とする人的サービスの支援を中心にした方が良いのではないか」ということで、泉旺会理事でもある福泉副校長から《CEW 講師の泉旺同窓会会員からの推薦》というアイデアを頂きました。
CEW の講師は数年前に 30期生の宮本眞奈美理事が個別に経験していて、その時の印象が良かったと聞いていたことも活動を進める気持ちを強くしたと思います。
理事会で「母校支援の活動として取り組む」ことが承認された後に、理事の同期生に声をかけて講師候補者を募るとともに同窓会ホームページで呼びかけをしました。 お蔭様で15名の候補者を学校に推薦することができ、その中で開催当日に都合が合う7名の方々に講師となって頂きました。
都合の合わなかった方々は来年以降に向けて候補者として登録しました。 同窓会会員は人生経験豊富であり、自身の経験を後輩に伝え・役立てることに強い関心を持っていることも、実感した次第です。
【講演の準備】
正式に講師として依頼されると「事前確認票」という書式に《講演の内容》《講師の紹介》などを記入するので、その時点でおおまかなイメージを作ります。
私の場合は、自分の人生の足跡を棚卸しして、その時々の気持ちや後々への影響などを辿っていくと、もう一度「生き直ししている」というような感覚が蘇りました。それだけでも講師を引き受けて良かったと思いました。 ただ、人前で(それも50歳も年下の中学生に対して)話した経験は乏しく、果たして自分の話に興味を持ってくれるだろうか・彼ら彼女らに役立つ話なのだろうかと不安ではありました。 それでも伝えたい話をまとめると「カッコつけずに地のままでやればいい」と考えられるようになりました。
【講演そのもの】
当日は小グループ(10名)の生徒さんが教室で待っていてくれて、そのアドケナサと同時にしっかりと学ぶ姿勢を見せてきれましたので、やや安心して講演に入りました。 用意したプレゼン資料を基に実例を挙げながら平易に解説したつもりですが、どこまで理解してくれたのか。。。 でも結果的には、1回目でも2回目でも鋭い質問を発してくれたのです! 彼ら彼女らは大人の考え方を身に付けてきており、講師も充分な準備をして真摯に対応することが大切と思いました。そして、伝えたい内容と伝えたい意思があれば伝わることも。
【講演を終わって】
泉旺同窓会の会員はそれ自体が《宝モノ》です。 今回は母校の生徒に向けた活動でしたが、これからは同窓会会員に向けた活動(講演会など)も取り組んでいく意義があると思います。
16期 野村 純一
★★★
講義の準備をするにあたり、どういう話にしようか悩みました。
一生懸命、15歳の自分の心の化石を掘り出してみました。
思案しながらも、
当日を無事終え、
素晴らしい機会をいただいて、先生方、
生徒たちはこれから、
その道程に幸多からんことをお祈りしております。
16期 井上 準二
★★★
『区役所の人はコーヒー飲まない?』
これは生徒さんたちに、区役所と民間企業とどう違うかを尋ねた時の一つの答えでした。
私なりに補足すると、会社では、朝陽を浴びる高層ビルの窓辺にコーヒーを飲みながら今日の仕事の段取りを考えている人がいる。他方区役所では、日本茶をすすりながら今日もクレーム対応かとため息をつく人がいる。こんなイメージでしょうか。
必ずしも的はずれでないところが痛いところですが、一応区役所でもコーヒーは飲みますと言っておきました。
区役所は華やかではありませんが、そっとみんなの生活を支えているところもありますし、自治とか民主主義を実感できる仕事かもしれません。そんなことが少しでも伝わっていれば幸いですが。
さて、このようなやりとりは、12月15日の午後、2コマ、つまり50分×2のキャリア・エデュケーション・ワークショップでのことです。タイトルは「区役所の仕事」。各回とも9人の生徒さんが来てくれました。9人を2つのグループに分けて私の質問について話し合ってもらった後、それを発表する方法を取りました。
ほぼ孫に近い生徒さんとコミュニケーションがとれるか不安がありましたが、みんな恥ずかしがることもなく、きちんと受け答えをしてくれて、意表をつく答えや思わずうなってしまう優れた答えもありました。とにかく素直に物事を見るという姿勢は逆に教えられた気がします。
どのくらいお役に立てたか甚だ疑問ですが、ともかく楽しい時を過ごさせていただきました。同窓生諸氏におかれても、貴重な体験であることは間違いありませんので、ぜひ体験なさってください。
附属国際中等教育学校の先生方をはじめ関係者の方々に、このような機会を与えてくださったことをあらためて感謝申し上げます。
16期 寺嶋 誠一郎
★★★
本当に卒業以来初めてとなる母校と生徒たちを目の前にして、柄にもなく緊張してしまいましたが、生徒たちの今風ではあるものの素直な言葉と表情が、緊張を和らげてくれました。
後日送っていただいた生徒さんからの感想カードを読み、正直言って、難しすぎるかもと懸念していたことが、良い意味で予想を大きく裏切られるものでした。特に一人ずつが、自分の人生に何を求めるのかという点をしっかり意識しているように思われたのは、少なくとも自分の中学生時代と比べて、大変大人で頼もしいという印象につながりました。
これは、過去の幼すぎた自分を振り返って恥ずかしくなるのですが、目の前にした後輩たちは、外見としてはごく普通の中学生と思われたにもかかわらず、中身としては、社会と自分との位置関係を見ながら、大人びた受け止め方をしているように受け取ることが出来ました。
正直言えば、このような自己のあり方についての意識は、当早稲田大学の学生でも備えていないものも多くいるので、卒業以来初めて訪れた母校の生徒として、強く印象に残った次第です。
今回の企画を主宰して頂いたすべての関係の方に、お礼を申し上げます。
20期 小野 充一
★★★
今回のキャリアエデュケーションワークショップは、これから社会と関わりを持つことになる中学生にとってとても有意義な授業だと実感しましたが、自身の経験としても大変嬉しいものでした。
大学生の実技の授業を持つようになって15年になりますが、今回の中学生の純粋な反応や真っ新な好奇心に向き合うことができたことは、僕にとっても新鮮な喜びがありました。
特に子供たちの食い入るように話を聞いている姿勢や、発言、質問の多さには驚かされ、その理解の深さに感心しました。
このようなワークショップを通して、世の中のより多くの世界で働く人々の生の声に触れる機会が増えれば、生徒たちの興味や可能性が無限に広がって行くのだろうと、こちらもワクワクさせられる体験でした。
29期 彦根 明
★★★
29期 高橋 典子
★★★
これまでに大学生に対して、自分の仕事について話をしたことはありましたし、小学生を対象にしたワークショップも開催していますが、今回、中学生が対象ということで、デリケートな年代でもあり、スリリングな経験となる予感がして楽しみにしていました。
キャリア教育が目的であるのに、ワークショップばかりやっては本来の目的が達せないかなと思いつつ、自分の経験を話すことより、ワークに重点をおいてみました。
こどもたちは一本の映画からたくさんの言葉を自分の中から紡ぎだし、それをチームで協力して短時間で形にしていきました。 それぞれにオリジナリティーがあり、とてもよかったです。
映画にはいろいろな解釈があっていいということ、世の中には正解などないのだということ、そんなことがなんとなく伝わってくれたらいいけれど、それもまた、一人一人がその子なりの捉え方をしてくれたらいいな、とも思います。
講師の一覧を見て、実に多様な職業の卒業生たちや保護者たちがいて、そういう人たちの生の声を聞けるこの授業はとても素晴らしい試みだと思いました。そしてこれを機会に母校を久しぶりに訪れることができてとても楽しかったです。ありがとうございました。
29期 土肥 悦子
★★★