
ホームカミングデイ2016【寄稿】1期 稲田 正康
Home Coming Day、
家に帰る日。
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僕らの附属大泉中学校は60期を以て閉校となりましたが、
それを継ぐISSも既に4期の、
長く並行していた「附属高校大泉校舎」は36期の、
それぞれ卒業生を送り出しています。
基盤を共有する三つの同窓会の連繋は、
われわれ皆の念願でした。
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この催しは、堀江礼一会長の年来のアイデアであり、
役員会では毎回課題になっていましたが、三つの会の話が急に進み、
連繋の手はじめとして、ISSの「スクール・フェスティヴァル」の
日程に合わせて一室を借り、共催する運びとなったそうです。
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当日は11時から14時と短い時間でしたが、
予想をはるかに超える人数が来訪されました。
附中、大泉校舎、ISSを共通に担当された先生も多くおられるので、
当日わざわざお出かけ下さった先生方を囲んでにぎやかな輪が絶えず、
合間には校舎各室に繰り広げられた「後輩」たちの展示を見て回る人たちも。
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体育館では
オリジナルらしい劇(セリフがワイヤレス・マイクなのは
いかにも作り物めくけれど、広さから見てやむを得ないか)に、
武道場では親衛隊付きのロック・バンドがチョー賑やかと、
さすが当世風。
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毎回呼び物になっているという
「シンクロナイズド・スイミング」は、
プールサイド一杯の観客を集めました。
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「後期」と呼ばれる高校生までが居るので、
昔よりはやや大人に近いと言えるでしょう。
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三母校の歴史を示す資料も集めて、
写真類は見やすく拡大展示され、
期間の一番長い附中のものが多かったのは当然なのですが、
中でも、8ミリフィルムをエンドレス・ヴィデオに仕立てて繰り返し映写された、
17期の修学旅行は素晴らしく、よく記録されたものと感心しました。
来年お子さんにISSを受けさせようと様子を見に来た、
というご両親も、思いがけない歴史に驚いておいででした。
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短い準備期間にこれだけの手配をされた、
実行委員の方々の努力に敬意を表します。
両同窓会の担当メンバーにも成果を喜んでもらえ、
来年以降への継続も十分考えられるのではないでしょうか。
会員の皆さんも、お手持ちの資料を
ぜひ泉旺同窓会にご提供ください。
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昨年12月に放送された
NHKの番組「課外授業 ようこそ先輩」では、
今や世界的デザイナー・建築家の名を得ている佐藤オオキさん(44期)が、
ISSの生徒たちと番組に登場し、マグカップのデザインなどを一緒に考えました。
つまり、校名は変ったけれど、
世の中もISSを僕らの後輩と見ているのです。
「附属国際中等教育学校」の名から大泉の文字は外れましたが、
その同窓会は「啓泉会」。
“若草もゆる泉”は湧きつづけています。
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1期 稲田 正康