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泉旺会 22期中尾透

小学校一年以来懇意にお付き合い頂いております同期の寺澤由雅君(現理事)が、ホームカミングデーを主催し学校への支援活動に励む中、キャリアエディケーションワークショップを改めて認識いたしまして、本年度の機会に参加させて頂きました。22(昭和46年中学校卒)の中尾から報告させて頂きます。

わたくしは昭和55年(1980年)に松下幸之助翁の理念に共感を覚え松下電器に入社しまして爾来34年間を同社の車載事業で勤め、定年後第二ラウンドとしまして中小企業の事業支援をお手伝いさせて頂いております。学卒は明治大学で学識の世界では著名な方が大勢いらっしゃるなかで『実業の話がふさわしいのか・・・』野村会長様へご相談したところ、学校側のご意向を確認頂きまして実施の運びとなりました。

もとより『丸ドメ(まるでドメスティック)』『体力と気合い勝負』で入社いたしましたが、日本のカーメーカーさんのグローバルな事業展開に吊られまして累計十年半もの期間、欧米での事業に従事いたしました。入社当時はインターネットのない時代で、いわゆる『リクルーター』として母校(大学)への採用活動にも携わったことから、採用や人材育成の視点でキャリア開発という意識をもって社業に努めて参りました。今回学校側が提示なされたのが金曜午後の五時限と六時限でしたので、前半を『自動車産業を事例とした企業のグローバル事業(日本人の強みと弱み)』、後半を『自分自身を見つめ個性/強みを活かした職への考え方』というテーマを設定し、窓口の西村先生にも『生徒さんのご関心に合致しているか・・・』ご相談しつつ準備をさせて頂きました。当日出がけに、カミさんから『あなたの話は固苦しいから生徒さんに敬遠されないよう・・』ストレートパンチを喰らって、多少よろめきながら、自転車で懐かしい道のりを大泉へ向かいました。

わたくしどもが在校生であった時代は、普通科の3クラス+帰国子女1クラス(人数は13)という時代でしたが、現在は中高一貫教育で、最終的には3割ほどが帰国生で占められるという大きな時代の変遷を感じる母校の姿です。少し話が寄り道にそれますが、当日大泉学園駅の北口ホールにて、美術でご指導をいただいた故高木澄朗先生の追悼個展をご長男の隆貴様が開催なされ、初日でしたので午前中お伺いをしてから学校へ伺いました。個展会場の入口には、数学でご指導いただいた奥様故貴美子先生のお写真があり、学校へ向かう途中数学研究室や美術研究室に行けばお二人にお会いできるような錯覚を覚えた次第です。大事な学校の行事に際して当時の悪ガキが脱線しないよう・・お世話になったお二人から暖かいご指導を頂戴したようなご縁を感じる一日となりました。

さて本題ですが、ながらく電機産業と自動車産業の狭間で『ふたつの産業の特異性』並びに『欧米と日系の自動車メーカーの相違』を実感してきた経緯から『グローバル事業における日本人の強みと弱み』を常に考えて参りました。極めて大雑把な捉え方ですが、製造業における日本人の強みは『擦り合せ文化が生きる事業(VHS等アナログ電機機器、HEV等内燃機関搭載車)』にあり、それは『四季のある水耕稲作』と『島国という立地』から生まれたという持論を自動車のグローバル事業に落とし込んで説明させて頂きました。

後半は、生徒さんに『自分の個性/強み』を見つめ直して頂き、かずある自分の特徴のなかで『自分が得意とする個性で社会に対するお役立ち』を見つめ、『その個性が活かせる土俵で自分を磨いてゆくこと』が仕事や職に繋がることをお話しました。 『時間は限られている 他人の人生を過ごして無駄にしていられない』スティーブジョブス氏の名言がありますように、自分の個性(強み)を活かすことが社会に繋がり、生徒の皆さんひとりひとりが納得できる人生を過ごして頂きたい思いでございます。

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西村先生から後日、生徒さんのコメントを拝領、下記に抜粋として記載させて頂きます。

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今回のCEWで生徒さんのご関心を下記として捉えました。

  1. 社会のなかで『どんな仕事があって』『そこでの苦労や達成感ってなんだろう』
  2. 自分自身を捉え『これからどうやってゆけば納得できる仕事に巡り会えるか』

OBOG皆様の実社会体験から語って頂ける貴重なお話も多いかと存じます。ぜひ中等一貫校が求めるCEWへ積極的なご参加を頂ければ・・と感じました。

学校側からは西村先生に事前相談を含め誠意あるご対応を頂きました。泉旺同窓会からは、野村会長様から学校の意向をご調整頂き、宮本真奈美様(30)から『過去の経由や現在の学校等』貴重なご助言を賜り厚く御礼申し上げます。また同期の白根ご夫妻/寺澤理事に種々ご相談させて頂き、末尾ながら感謝を申し上げたく存じます。以上ご報告まで。