
ISS開校10周年記念式典
東京学芸大学附属国際中等教育学校
開校10周年記念式典
1.開式の辞
2.国歌斉唱
3.学校沿革紹介
4.校長式辞
5.学長挨拶
6.来賓祝辞
7.生徒代表のことば
8.校歌斉唱
9.閉式の辞
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開校10周年記念式典に出席して
泉旺同窓会会長 堀江 礼一 (8期)
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2017年5月1日、ISSの第一体育館で、開校10周年の記念式典が行われました。体育館には全校生徒と教職員、及び各方面の来賓40名が参加しました。私も泉旺同窓会を代表して来賓としてお招きを受け、出席しました。
同窓会関係では、附属高校大泉校舎同窓会会長の福元さん、ISS同窓会・啓泉会代表の中村さんも出席され、三つの同窓会の代表が初めて公式の場所にそろい、それぞれが「後輩」を前にして、祝辞をのべたのがとても印象的でした。
以下、私の祝辞のあらすじ。
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創立十周年、おめでとうございます。
この、附属国際中等教育学校ISSが生まれたのは2007年4月。このとき一回生が1年生として入学しました。当時はまだ附属大泉中学校が存続していて、2年生と3年生は大泉中学校の生徒でした。
翌年、二回生が入学したときも、1、2年生はISSの生徒ですが、3年生は大泉中学の生徒だったのです。3年目に3学年がすべてISSの生徒になるまでの2年間、ISSと大泉中学校の生徒は同じ校舎で学んでいました。
私は2008年の秋、附属大泉中学校の同窓会・泉旺同窓会の会長に就任しました。いま申し上げたように1、2年生がISSの生徒で、3年生が大泉中学校の生徒でした。会長になって、初めて母校を訪ねたのは学芸発表会の日でした。クラス毎に研究の展示をしたり、演劇を発表したりする学園祭ですね。
しかしこの学芸発表会をやっているのは3年生だけなのです。1、2年生も同じようにクラスの展示や演劇をやっていたのですが、プログラムには「スクールフェスティバル」と書いてありました。学芸発表会とスクールフェスティバル、ああ、この学校は変わりつつあるのだな、と思ったものです。
さらにその翌年の2009年3月で最後の卒業生、60期生が卒業して、附属大泉中学校は閉校となるのですが、その直後にこの学校から「うわばき」が消えました。それまでは昇降口に「土足厳禁」などと書いてあって、生徒たちは上履きに履きかえ、外部の人間は靴を脱いでスリッパを履いたのです。
うわばきがなくなったことで、この学校が変わっていっていることをさらに実感しました。泉旺同窓会の母校である附属大泉中学校の名前もなくなりました。学校の雰囲気も変わっています。
でも、私たち大泉中学校の卒業生にとって、母校は今もここにあるのです。
附属国際中等教育学校の生徒の皆さん、皆さんの学校の歴史は今10年になったところですが、さらにその前に60年の歴史があるのだということを覚えておいてください。
皆さんにはISSチャレンジというコンテストがありますね。泉旺同窓会はそのコンテストの優秀な研究課題に対して同窓会会長賞などの表彰をしています。なぜ同窓会が表彰に参加するのか、それは、皆さん方の研究に先輩たちがきっと役に立つだろうと考えたからです。皆さんの研究テーマをみていると、とても中学高校の教育内容にあるとは思えない専門的なものがけっこうあります。さすがにそこまで知っている先生もいないだろう、というものです。
でも、世の中にはいろいろな専門分野の人がいます。泉旺同窓会の会員は7000人を越えますから、もしかしたら、皆さんの研究テーマにアドバイスをしてくれる人がいるかもしれない、泉旺同窓会を先輩としてどんどん役立ててほしい、そんな気持ちで年度末の表彰式に参加しているのです。
中学校時代、よく先生がたに聞かされた言葉があります。それは「自由であれ」という大泉中学校のモットーでした。このモットーは学校の名前が変わった今も引き継がれているように思います。
附属大泉中学校の卒業生は、これからもISSを母校と思い、ISSの同窓会・啓泉会と、現役の生徒の皆さんを応援し続けたいと思います。と、ちょっと先輩カゼを吹かせて、創立10年のお祝いの言葉とします。
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